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エイジング塗装のはなし

2023-03-13

エイジング塗装のはなし
 
 
 
こんにちは、東京オフィスの河辺です。
 
「エイジング塗装」というワード聞いた事はありますか?
 
「エイジング」とは、時が経つという意味で、物を経年変化させたような見た目に塗装する技術を指します。  
新しい材料を使い、経年によって現れる独特の風合いや質感を自由に再現できるのが大きな魅力と言えます。
 
一般的には錆や傷を再現するアンティーク調に仕上げる塗装をイメージが強いかもしれませんが、
近年の内装業界では幅広く特殊塗装の事を指す事が多く、例えばモルタル風や石目柄を描いて再現する事も可能です
 
今回はエイジング塗装が際立つサロンを3事例ご紹介したいと思います✍︎
 
 
kichi.
モルタル風塗装 × オーク染色塗装
 
大船駅目の前の年代のビルという秘密基地の様な立地にある、スタイリッシュなサロンとオーナー様のセンスの光るセレクトショップ併設のkichi .さん。
美容室に行った日は新しいアクセサリーや服をついつい欲しくなる気持ちをがっちりと掴まれます👀
 
 
 
 
ショップレセプションの中央天井にはMUNSELLさんにお願いしたドライフラワーの迫力のあるインスタレーションがお出迎え。
什器を密集させて構成したショップと、セット6席に対して14坪と広々贅沢なセッティングブースとの粗密の対比によってより開放感のある空間になっています。
 
 
 
 
そんなkichi.では新しいナラ材(オーク)に染色エイジング塗装をしています。
 
オークはブナ科コナラ属の落葉広葉樹で、日本では「ナラ」や「ミズナラ」と呼ばれ、どんぐりがなる木としてお馴染みだそう。
耐久性・耐水性に優れ、加工しやすいのが特徴で、古くから家具やフローリングのような床材・建材に用いられてきました。
 
 
 
 
 
今回は大きなガラス扉のディスプレイ什器とレセプション付近のディスプレイ・クローク什器の3点を、実際のアンティーク家具を参考に特注制作。
 
見た目は本物の年代ものさながらですが 新しい木材なので使い勝手は抜群です。
ナラ材の綺麗な木目を残すために保護剤の役目もある透け感のあるオイルで濃淡を付けて、時間と共に風合いの良くなる染色が施されています◎
 
 
 
 
 
そしてセッティングブースにはモルタル風塗装の壁も。
まず単色で塗り潰しの下塗りをした後、何色かをボカしながら重ねてモルタルの風合いを再現。その後 保護にクリアで塗装をして完成です。
 
今回は汚れも目立ちにくい様にムラを多めに。
塗装なので自由に色ムラを自由に調整でき、将来的に汚れても補修したりヒビ割れの心配がないと メンテナンスのしやすさが大きなメリットです◎
 
 
 
 
kichi.さんではレセプションカウンターは本物のモルタル薄塗りをしており、エイジングとはまた表情が異なります。
モルタルには味のあるクラックや触るとひんやりとする温度感の良さもありどちらも良い….👀
シーン毎に使い分けをしています。
 
 
 
 
オーナー様とお客様たちの素敵な時間を重ねて味になる様な空間を目指しました。
セレクトショップは美容室の予約なしでも気軽に寄れるとの事なので、近くにお越しの際は是非こちらの空間を堪能してみてください。
 
kichi.はお馴染みのalpha books様にて発売中の「THE BEAUTY SALON DESIGN」に書籍掲載していただています〜
 
 
 
 
 
 
shell 立川
ラーチ白染色×ラーチ染色
 
 
立川駅南口 徒歩5 の路面にあるshell3店舗目は、スケルトンのデッキや耐火被覆のもこもこを生かして「倉庫」がテーマ。
 
 
 
 
そんなshell立川では敢えてラフで無骨な雰囲気にマッチするラーチ材に、2種類の染色エイジングを施しています。
 
 
 
 
 
 
ラーチとはマツ科の落葉針葉樹で、ヨーロッパカラマツの事だそう。近年のリノベ等でも人気の材です。
 
レセプションカウンターはラーチ独特の黄色味を白で塗り潰し気味に抑えて、特徴のある面白い木目の表情は目立つ様にと絶妙な加減に👏🏻
 
 
 
 
 
対してセッティンブースの天板はラーチの黄色味をアッシュ系の色で抑えてくすみカラーに。
 
 
 
 
内装にピッタリはまるこの絶妙な色合いと木目の材をイチから探そうと思うとかなり骨が折れるので、イメージ画像の風合いを実現できる職人さんの技術は本当に有難いです。。
 
 
 
 
ガラスの替わりにエキスパンドメタルで抜け感をだしたり、 木毛セメント板とフレキシブルボードという建材を使ったり、
セッティングブースのライン照明や看板のネオンなどで都会的なスタイリッシュな雰囲気に。
 
 
 
 
 
 
全体の色味は真っ白でまとめる事で、素材は遊び心がありながらもサロンの清潔感もある空間を意識しています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
shell 国分寺
ウォルナット(胡桃)染色×ラワン藍染風染色
 
 
感度の高い30代前後の大人な女性に高い支持を受ける shell2店舗目は、国分寺駅徒歩5分の年代マンションの半地下にあります。
 
 
 
 
メインのセッティングブースは間接照明や石目柄のタイルとウォルナット材で重厚感のある構成にし、外観とのギャップを狙ったホテルライクな雰囲気に。
対して全体はペールトーンの色を基調とし、ステンレスの素材感や天井も RC 躯体現しにする事で、都会的な軽やかさとの対比が生まれる様に意識しました。
 
 
 
 
セットテーブル等に使用したウォールナット。
ウォールナットを和訳すると胡桃ですが、木材や家具の世界でウォールナットと表記すると北米産のブラックウォールナット材のことを指すそうです👀
 
 
 
 
今回は胡桃にオイル材の染色で濃いめの色を重ねています◎
 
 
 
 
シャンプーブースとラボを隣接する事で施術効率を意識し、繋がる壁面に5種類の藍染め風染色の木板貼りを施す事で、自然の表情が映える落ち着いた空間を演出しました。
 
 
 
 
こちらの藍染め風エイジング染色には素材を変えてラワンを使用。
ラワンは少し赤みのあるグレイッシュな色と落ち着いた木目の材で、フィリピン等の熱帯産の木材の事だそう。
 
 
 
 
 
表面が少し毛羽立ちしておりマットな質感で、黄色みが少ないので藍色の風合いが綺麗に出てくれました◎
濃淡の異なる 5種類を調色し、配置指示をしてランダムで雰囲気が良くなる様にしています。
 
 
 
 
レセプションのタイルとも藍色を揃えてみました👀
 
 
 
 
shell 国分寺はお馴染みのalpha books様にて発売中の「Beauty salon Designers」に書籍掲載もしていただています〜
 
 
如何でしたでしょうか。
様々な表現ができるエイジング塗装は奥深いですね….
 
ご紹介した3案件は店舗のコンセントとデザインに合わせてイチからサンプルを作成してご提案しています。
この他にも気になるイメージがあれば まずはご相談ください!
 
 
こちらの事例の全貌は全てTOUGH DESIGN PRODUCTホームページにて公開中です✍︎
 
 
kichi.
 
住所247-0061 神奈川県鎌倉市台1-1-8カサハラビルⅢ  3F
 
電話: 0467-33-6226
 
https://kichi-hair.studio.site<https://kichi-hair.studio.site/>
 
 
shell 立川
 
住所190-0022 東京都立川市錦町1-4-20 粕谷ビル101
 
電話: 042-512-8787
 
https://beauty.hotpepper.jp/slnH000588401/
 
 
shell 国分寺
 
住所185-0021 東京都国分寺市南町2丁目18-国分寺マンションB-04
 
電話: 042-312-0702
 
https://shell-hair.tokyo/cn5/index.html

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